
緊急時に困ったら
110・119・118 の使い分けと通訳のしくみ、外国語で受診できる医療機関の探し方、2026年4月に変わった医療費の扱い、災害時の情報源をまとめます。
日本では、警察も救急も三桁の番号で呼べます。難しいのは番号そのものではなく、日本語でのやり取りと、そのあとに続くこと(病院、支払い、災害の情報)です。この記事は、そこを先に知っておくためのものです。
この記事で分かること
- 警察・消防・海上の緊急番号と、外国語がどう通じるか
- 具合が悪くなったときに、外国語で受診できる医療機関をどう探すか
- 医療費と保険の扱い(2026年4月に大きく変わった点があります)
- 地震・台風のときに見る情報源
- 24時間つながる相談窓口
出発前に済ませられることは最後にチェックリストとしてまとめます。
緊急通報の番号
| 番号 | つながる先 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 110 | 警察 | 事件、盗難、交通事故、身の危険 |
| 119 | 消防・救急 | 火事、けが、急病、救急車を呼ぶとき |
| 118 | 海上保安庁 | 海の事故、遭難、油の流出、不審な船 |
いずれも市外局番は要りません。118番は2000年5月1日から運用されており、固定電話・公衆電話・携帯電話・PHS・船舶電話から利用できます。
外国語には、通訳を挟む形で対応します。119番では、電話通訳センターを介した三者間の同時通訳が24時間365日行われており、通報のときにも現場での聞き取りのときにも使われます。2025年1月1日時点で、全国720の消防本部のうち673本部が導入しています。救急隊は多言語音声翻訳アプリ「救急ボイストラ」も持っており、15言語に対応します。110番でも、外国語のできる警察官を通信指令室に配置し、通訳センターとの三者間通話を行っています。

具合が悪くなったとき
外国語で受診できる医療機関は、日本政府観光局(JNTO)の検索で探します。地域、対応言語、診療科、クレジットカードの利用可否で絞り込めます。日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の5言語で提供されており、同じページに119番・110番と相談窓口の番号も載っています。
この検索のもとになっているのは、厚生労働省と観光庁が共同で整備している「外国人患者を受け入れる医療機関」のリストです。医療機関への登録の呼びかけは年2回(5月と11月)行われ、その結果がJNTOのサイトで公開されています。
AMDA国際医療情報センターは、多言語で医療の相談に応じているNPOです。24時間の窓口ではなく、受付時間と対応できる言語は曜日によって変わります。電話番号と受付時間は変更されている可能性があるためここには載せません。かける前に公式サイトで確認してください。

保険は義務ではない。ただし未払いは次の入国に響く
訪日旅行者に医療保険の加入義務はありません。厚生労働省は「十分な補償のある民間医療保険への加入を強く推奨します」としており、これは推奨であって要件ではありません。同じページで、医療費を支払わなかった場合、その後の来日時の入国手続きが厳しくなることがある、とも書かれています。
しくみはこうです。厚生労働省は2021年5月10日から、医療費の未払いがある訪日外国人の情報を医療機関から集め、出入国在留管理庁と共有しています。共有された情報は、次に来日するときの上陸拒否の判断材料になりえます。そして2026年4月1日以後に生じた未払いについては、報告の基準額が20万円以上から1万円以上に引き下げられました。
地震・台風のとき
効くのは、出発前に情報源を用意しておくことです。
- Safety tips:観光庁が監修する訪日旅行者向けの災害アプリ。15言語で、2014年10月から提供されています。緊急地震速報、津波、気象警報、噴火、台風、熱中症、避難情報をプッシュで受け取れるほか、状況別のフローチャートとコミュニケーションカードが入っています
- 気象庁 多言語ポータル:16言語で、警報・台風・津波・地震・火山の情報を出しています
- JNTO Japan Safe Travel(X):災害時の情報を発信しています
- Japan Safe Travel Information(JNTO)
実際に地震や台風に遭ったときの行動は、Safety tips に入っているフローチャート、宿泊先の案内、そして自治体の避難情報に従ってください。

相談できる窓口
| 窓口 | 電話番号 | 受付 | 内容 |
|---|---|---|---|
| Japan Visitor Hotline(JNTO) | 050-3816-2787(海外から +81-50-3816-2787) | 24時間・365日 | 事故や急病、自然災害、観光全般の相談 |
| JNTO TIC コールセンター | 050-3416-0010 | 9:00〜17:00・365日 | 観光案内 |
Japan Visitor Hotline の対応言語は、japan.travel では英語・中国語・韓国語、観光庁のページでは日本語を加えた4言語と案内されています。
TICコールセンターは2026年4月1日に開設された観光案内の窓口で、Japan Visitor Hotline を置き換えるものではありません。緊急の相談と、TICの受付時間外の一般的な問い合わせは、これまでどおり24時間のJapan Visitor Hotlineが受けます。

出発前のチェックリスト
- Safety tips をインストールし、通知を許可しておく
- 気象庁の多言語ポータルと、JNTOの医療機関検索をブックマークしておく
- 110・119・118 と 050-3816-2787 を、紙とスマートフォンの両方に控えておく
- 旅行保険に加入し、証券番号と保険会社の緊急連絡先を控えておく
- パスポートのコピーを、原本とは別の場所に持つ
- 通信手段を確保しておく(緊急通報は通話が基本です)
- 自国の大使館・領事館の場所と連絡先を調べておく
落ち着いて動くために
入国の手続きは日本のビザと入国手続きに、旅先でのふるまいは日本の公共マナーにまとめています。
情報源
よくある質問
- 日本語が話せなくても110番や119番は通じますか?
- 通じます。119番は電話通訳センターを介した三者間の同時通訳を24時間365日行っており、2025年1月時点で全国720消防本部のうち673本部が導入しています。110番も通訳センターとの三者間通話に対応しています。
- 外国語で診てもらえる病院はどう探しますか?
- 日本政府観光局(JNTO)の医療機関検索を使ってください。地域、対応言語、診療科、クレジットカードの利用可否で絞り込めます。
- 旅行保険への加入は義務ですか?
- 義務ではありません。ただし厚生労働省は十分な補償のある民間医療保険への加入を強く推奨しており、医療費を未払いのまま帰国すると次の入国審査に影響しうる仕組みがあります。
- 医療費を払えないまま帰国するとどうなりますか?
- 2026年4月1日以後に生じた未払いは、1万円以上で出入国在留管理庁に情報が共有される対象になります(それ以前は20万円以上)。共有された情報は上陸拒否の判断材料になりえます。
- 24時間相談できる窓口はありますか?
- Japan Visitor Hotline(050-3816-2787、海外からは +81-50-3816-2787)が24時間365日対応しています。2026年4月に開設された TIC コールセンターは9時から17時の観光案内窓口で、これを置き換えるものではありません。