
ガイド
江埼灯台は、兵庫県淡路島の北端、野島江崎に立つ白亜の石造灯台です。1871年(明治4年)に初点灯した、日本でも極めて歴史的価値の高い洋式灯台の一つです。「日本の灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンによって設計されており、その独特で愛らしいフォルムが特徴です。現在は国の重要文化財に指定されており、近代化産業遺産としても大切に保護されています。
この灯台は、幕府と英国公使との間で結ばれた「大坂条約」に基づき、日本に洋式灯台を導入する計画の最初期に建設されました。素材には家島産の御影石が使用されており、日本の近代化の歩みを象려しています。1995年の阪神・淡路大震災では大きな被害を受けましたが、その際の衝撃を伝える「野島断層」が現在も保存されており、歴史の重みを感じることができます。
灯台自体は無人化されており、常時外観を鑑賞できます。特に夕暮れ時には、瀬戸内海に沈む美しい夕日とともに、明石海峡大橋のシルエットを楽しむことができるため、夕刻の訪問がおすすめです。また、例年11月1日の「灯台記念日」の前後には、貴重な灯台内部の一般公開が行われることがあります。
日常的には、灯台周辺の「緑の道しるべ江崎公園」での散策や、明石海峡大橋を眺めながらの景色を楽しむことができます。また、灯台のキャラクターである「上村百之丞(かみむらひゃくのじょう)」のストーリーに触れるなど、文化的な背景を楽しむことも可能です。
灯台のすぐ麓には「緑の道しるべ江崎公園」があり、無料駐車場やトイレが完備されています。また、少し南へ進むと、阪神・淡路大震災の遺構を保存している「北淡震災記念公園 野島断層保存館」があり、あわせて訪れることで、より深く地域の歴史を理解することができます。