
ガイド
上野東照宮は、1627年に創建された東京都台東区上野公園内に鎮座する神社です。徳川家康公(東照大権権)を神様として祀っており、江戸初期の建築様式を今に伝える貴重な建造物が多く存在します。金箔が施された豪華な社殿や、精巧な彫刻が施された門などは、戦争や地震による崩壊を免れた歴史的な建築物として、国の重要文化財に指定されています。出世、勝利、健康長寿にご利益があるとされ、国内外から多くの参拝者が訪れます。
当宮は、徳川家康公、徳川吉宗公、徳川慶喜公を祭神としています。三代将軍・徳川家光公が、日光東照宮まで足を運ぶことが困難な江戸の人々のために、豪華な社殿を建立したという歴史があります。建築には、江戸初期の著名な彫刻師である左甚五郎の作とされる龍の彫刻や、狩野派の絵師による下絵に基づいた透塀の彫刻など、高度な技術が凝縮されています。また、明治時代の神仏分離令による破壊の危機を、当時の宮司の機転によって免れたという歴史的な背景も持っています。

最大の建築物である「金色殿」は、贅沢に金箔が使用された豪華絢爛な社殿です。また、唐門には左甚五郎の作とされる4体の昇龍・降龍の彫刻があり、江戸時代の高度な彫刻技術を確認できます。社殿の周囲を囲む透塀には、257枚に及ぶ精巧な彫刻が施されており、植物や動物、海や川の生き物が表現されています。さらに、上野東照宮の五重塔も重要文化財として指定されており、歴史的な景観を構成する重要な要素となっています。
上野東照宮は、季節ごとに異なる景観を楽しむことができます。1月から2月中旬にかけては「冬ぼたん」が鑑賞でき、4月中旬から5月中旬にかけては「春のぼたん祭」が開催されます。また、9月下旬から10月上旬にかけてはダリアが楽しめる「ダリア綾なす秋の園」が開園します。季節に応じた植物の美しさと、歴史的な建造物のコントラストが特徴です。参拝時間は、夏季(3月〜9月)は9:00〜17:30、冬季(10月〜2月)は9:00〜16:30となっています。

境内では、季節限定の御朱印や御守の授与が行われています。例えば、毎月17日にのみ授与される「昇龍守」や、特定の時期に限定されたデザインの御朱印などは、訪れる時期によって異なる体験を提供します。また、社殿内部は通常非公開ですが、特別に公開される機会もあります。周辺の「ぼたん苑」では、回遊式の日本庭園を歩きながら、季節の花々を眺めることができます。
上野東照宮は上野恩賜公園内に位置しており、周辺には上野動物園や東京都美術館、国立西洋美術館などの主要な観光施設が集まっています。公園内を散策しながら、歴史的な神社と文化施設を併せて巡ることが可能です。また、上野駅からは徒歩圏内であるため、都内観光の拠点としても非常に便利なエリアです。

参拝にあたっては、神社としてのマナーを守ってください。社殿内は非公開となっているため、外側からの拝観となります。御守や御朱印の授与所を利用する場合は、現金の準備が必要です。また、境内には詐欺行為(偽の僧侶による寄付の勧誘など)が発生することがあるとの報告があるため、不審な人物には注意してください。公式の授与所以外での授与や寄付は行われません。