
ガイド
土湯温泉は、福島県福島市にある歴史ある温泉郷です。標高約450メートルに位置し、温泉地全域が磐梯朝日国立公園に指定されています。周囲を浄土平、一切経山、吾妻小富士、安達太良連峰などの美しい山々に囲まれており、豊かな自然景観の中で温泉を楽しむことができます。また、鳴子や遠刈田と並んで「日本三大こけし」の産地として知られ、伝統文化が息づく場所でもあります。
この温泉郷は、福島城下町から会津方面へと向かう会津街道(土湯街道)の宿場としての役割を兼ね備えた歴史を持ち、1400年以上の歴史があります。開湯伝説では、オオムナチノミコトが地面を鉾で突いて発見したことが「突き湯」となり、それが「土湯」という名に繋がったと伝えられています。また、聖徳太子の使者がこの地で湯治を行い、病を平癒したという伝説も残っています。近年では、地熱発電や小規模水力発電を活用した再生可能エネルギー事業や、オニテナガエビの養殖など、新しい取り組みも進められています。

土湯温泉の魅力は、多様な泉質と伝統工芸です。泉質は炭酸水素塩泉、単純泉、硫黄泉など10種類以上が存在し、好みに合わせた入浴が可能です。また、日本三大こけしの一つである「土湯こけし」の製作も盛んです。土湯こけしは、ミズキやカエデを原材料とし、頭頂部に黒の蛇の目の輪を描くのが特徴です。周辺には土湯見聞録館やこけしの展示館があり、伝統的な造形美に触れることができます。
温泉街周辺では、季節ごとに異なる自然の表情を楽しむことができます。春には仁田沼周辺でミズバショウやカタクリの花が咲き、夏や秋には周囲の山々の景観が変化します。また、紅葉の時期には温泉街周辺が鮮やかな色彩に包まれます。温泉街には4つの足湯が設置されており、散策の合間に気軽に利用できるため、日中の観光ルートに組み込むのがおすすめです。
自然を満喫するハイキングや、伝統工芸に触れる体験が可能です。温泉街近郊には気軽に探索できるハイキングコースがあり、自然の中での散策を楽しめます。また、地域独自の事業として、養殖されたオニテナガエビを釣って楽しむ体験なども行われています。温泉だけでなく、地域の食や自然、伝統工芸を組み合わせた多彩な体験が用意されています。
土湯温泉は、高湯温泉とともに「土湯・高湯温泉郷」を構成しています。周辺には、鷲倉温泉、赤湯温泉、野地温泉、新野地温泉、幕川温泉などの温泉施設も含まれます。また、車で30分圏内には、裏磐梯、猪苗代、会津方面といった魅力的な観光スポットが広がっており、ドライブや観光の拠点としても適しています。
温泉街散策やハイキングを楽しむ際は、動きやすい服装と歩きやすい靴を用意してください。自然豊かなエリアであるため、季節に応じた防寒具や日よけ対策も重要です。温泉施設や足湯の利用にあたっては、現地のルールに従ってください。なお、詳細な支払い方法や予約の要否については、訪問する各施設へ直接ご確認ください。