ガイド
愛媛県伊予郡砥部町にある愛媛県立とべ動物園は、敷地面積11.2ヘクタール、約170種823点の動物が集まる西日本有数の規模を誇る動物園です。最大の特徴は、動物たちが自然に近い状態で過ごせる「パノラマ展示」です。動物たちの生き生きとした姿を間近に感じられる展示スタイルは、訪れる人々に深い感動を与えます。また、人工哺育の歴史も深く、ホッキョクグマのピースのように、長期間にわたる人工哺育に成功した動物も展示されています。
この動物園の歴史は1953年に松山市に創立された「道後動物園」に遡ります。かつて道後動物園は、世界で唯一ニホンカワウソを飼育していたことでも知られていました。1988年4月、周辺環境の変化や施設拡張の課題に対応するため、現在の愛媛県総合運動公園内へと移転し、「とべ動物園」として新たなスタートを切りました。長年にわたり、動物の繁殖や保護、教育活動に力を注いできた歴史があります。
園内は、動物の生息地に基づいた12のゾーンに分かれています。例えば、アフリカ大陸の動物が集まる「アフリカストリート」や、クマ科の動物やアシカが見られる「ベアストリート」、そして様々なサル類が観察できる「モンキータウン」など、多彩な展示が楽しめます。特に、迫力あるライオンやホワイトタイガー、そして日本で初めて人工哺育に成功した歴史を持つホッキョクグマなどの展示は必見です。また、爬虫類や夜行性動物を学べる「スネークハウス」や、水鳥・水棲動物が集まる「ウォーターストリート」など、エリアごとに異なる世界観を楽しむことができます。
季節ごとに様々なイベントが開催されています。例えば、1月には「もちつき大会」、4月には「ペンギンの引っ越し」、12月には「ピース(ホッキョクグマ)の誕生日」など、動物たちの成長や季節の移り変わりを感じられる催しが用意されています。また、特定の時間帯には動物との距離がさらに縮まる体験も可能です。例えば、毎週土・日・祝日の午後には、カバやサイとのスキンシップイベントが行われます。動物たちの活動が活発な時間帯を狙って訪問するのがおすすめです。
動物とのふれあいや、学びの体験が充実しています。「なかよし広場」では、ウサギ、モルモット、ヤギなどの小動物に触れ合うことができます。また、毎週土曜日にはポニーの乗馬体験も用意されています(※要整理券)。さらに、動物へのエサやり体験も魅力の一つです。例えば、アフリカゾウへのエサやり(毎週日曜日・祝日)や、インドゾウへのエサやり(毎月第1・第3土曜日)など、専用のスキンシップ券(100円)を使用することで、より身近に動物を感じることができます。
動物園は「愛媛県総合運動公園」内に位置しており、周辺には「えひめこどもの城」などのレジャー施設もあります。広大な敷地を活かした公園エリアは、家族連れでの散策にも適しています。
園内は広範囲にわたるため、歩きやすい靴での訪問をおすすめします。また、動物へのエサやり体験を行う場合は、指定の料金(100円)が必要となることがあります。園内では、ペットの持ち込みや、指定場所以外での喫煙、植物の持ち出し、昆虫採集などは禁止されています。撮影については、業として(プロのカメラマンによる撮影など)行う場合は、事前に知事の許可が必要となります。