
ガイド
吐竜の滝は、山梨県北杜市の大泉町西井出に位置する、川俣川渓谷の滝です。標高1250メートルの高地にあり、八ヶ岳南東麓の地下水が溶岩層を通って湧き出した水が、岩肌を伝って落下する様子が見られます。岩間から細い水流が多数吐き出される様子が、まるで「竜が水を吐く」姿に見えることからその名が付けられました。水は1年を通して清らかで、湧水量もほぼ一定しています。岩盤を伝う多数の細流が織りなす繊細な景観は、周囲の苔むした岩や清流とのコントラストが際立つ景観です。
この滝は、川俣川の渓流によって形成されました。名称の由来は、岩間から細い水流が多数吐き出される様子を「竜が水を吐く」イメージに重ねたことにあります。20世紀後半からは、清里地域の自然景観を代表するスポットとして紹介されてきました。また、2002年に放送されたNHKの大河ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」のオープニング映像のシーンで使用されたことでも知られています。現在は、自然保護と歩道整備が進められており、周辺環境を保全しながら自然に触れられる場所として定着しています。

最大の見どころは、岩盤を伝う多数の細流が織りなす繊細な姿です。滝本体の近くでは、苔むした岩と清流のコントラストが強い印象を与えます。整備された遊歩道は渓谷沿いに続いており、滝の手前や少し下がった位置など、複数の角度から滝景観を眺めることができます。周囲は八ヶ岳南麓の森に囲まれており、鳥の声や水音とともに、自然の音に包まれた環境にあります。
季節によって景観が変化します。5月前後の新緑の時期や、10月下旬から11月中旬にかけての紅葉の時期は、特に色彩豊かな景色が見られます。紅葉期には、色づいた樹木と滝が織りなす風景が広がります。夏場は周囲の木陰による涼感を得られるため、避暑を目的とした訪問に適しています。冬は凍結や積雪による景観の変化が見られます。時間は、日中の明るい時間帯が風景写真の撮影に適しています。

周辺には「千枚淵」などの名所が点在しており、川俣東沢渓谷自然遊歩道を通じた散策が可能です。滝へのアクセスは、駐車場から徒歩で10分から20分程度の短いハイキングコースとなっており、家族連れや初心者でも無理なく歩ける整備された道となっています。自然の中での写真撮影や、川の音を聞きながらの静かな散策ができます。
滝の周辺は清里高原エリアに属しており、八ヶ岳南麓の自然環境が広がっています。近隣には清里駅や甲斐大泉駅があり、これらを経由してアクセスすることが可能です。また、周辺の自然遊歩道を通じて、川俣川渓谷の他のスポットを巡ることもできます。

訪問の際は、自然地形の遊歩道を歩くため、足元が滑りにくい靴を着用してください。悪天候時は足元が滑りやすくなるため、天候の確認が必要です。支払いは、駐車場や周辺の施設において現金またはカードの利用状況を確認してください。英語での案内板などは限られる可能性があるため、事前に情報を確認しておくことを推奨します。予約は不要で、常時自由に見学可能です。撮影については、自然の景観を楽しむ範囲で行ってください。