
ガイド
種蔵集落は、岐阜県飛騨地方の山間に位置する、日本の原風景を今に伝える美しい集落です。この集落の最大の特徴は、住宅よりも多く存在する「板倉(いたくら)」の景観です。火災や天災から大切な食料や種を守るために建てられたこれらの倉は、集落の歴史と人々の暮らしを象徴しています。現在は、古民家をリノベーションした「板倉の宿 種蔵」があり、四季折々の自然とともに、日本の伝統的な暮らしの一部を体験できる特別な場所となっています。
集落の名前である「種蔵」には、深い歴史的背景があります。かつて奥州の棚倉からこの地へ移り住んだ人々が、故郷を「棚倉」と名付けたことが始まりです。集落内に点在する板倉は、火災から食料や種、家財道具を守るために、あえて家から離れた場所に建てられました。天災や飢餓に見舞われた際、板倉に蓄えられていた約1年分の種を周辺地域へ分けることができたという伝承があり、その感謝の気持ちから「種蔵」と呼ばれるようになりました。この「命を守るための倉」を大切にする文化が、現代まで景観として受け継がれています。

この集落を歩けば、20棟の板倉と1棟の土蔵が織りなす独特の景観を楽しむことができます。住宅よりも多くの倉が点在する風景は、他の地域では見ることのできない種蔵ならではのものです。また、宿泊施設としてリノベーションされた古民家では、囲炉裏を囲んだり、ヒノキの香りが漂うお風呂を楽しんだりと、日常の喧騒を忘れて日本の伝統的な暮らしに浸ることができます。
四季の変化が豊かな飛騨の山里であるため、季節ごとに異なる表情を見せます。春の芽吹き、夏の緑、秋の紅葉、そして冬の雪景色と、どの季節に訪れても、その時々の美しい日本の風景に出会えます。特に、古民家での滞在においては、囲炉裏の火を眺めながら過ごす時間は、季節の移ろいを感じる最高のひとときとなるでしょう。

単なる観光地としてだけでなく、実際に「暮らし」を体験できるのが魅力です。古民家をリノベーションした宿では、囲炉裏を囲んだり、2階にあるヒノキの浴槽で山の景色を眺めながらお風呂を楽しんだりと、五感を通じて日本の山里の暮らしを体験できます。日常では味わえない、静寂と癒しの時間を過ごすことができます。
種蔵集落は飛騨地方の豊かな自然に囲まれており、周辺には美しい山々が広がっています。周辺の集落や自然環境とともに、飛騨の伝統的な暮らしの文化を深く知ることができるエリアです。
宿泊を伴う場合は、季節に合わせた服装をご用意ください。また、宿泊予約については、公式サイトの予約カレンダーやメールにて事前に確認・手続きを行うことをおすすめします。キャンセルポリシーについては、宿泊料金の5日前から2日前までは50%、前日および当日は100%のキャンセル料が発生するため、事前に詳細をご確認ください。