
ガイド
台東区立したまちミュージアムは、台東区を中心とした下町地域の文化や伝統を後世に伝えるために設立された博物館です。1980年に「下町風俗資料館」として設立され、長年にわたり幅広い世代に親しまれてきました。2023年からの改修工事を経て、2025年3月に名称を「したまちミュージアム」へと変更し、リニューアルオープンしました。展示の核となるのは、かつての台東区坂本(現在の根岸三丁目)を舞台とした昭和30年代の街並みの再現です。当時の生活道具や建物の面影を伝える展示を通じて、日本の都市発展の過程や、地域に根ざした生活文化を学ぶことができます。
この施設は、急速な都市化が進む中で失われつつあった、日本の伝統的な下町の風情や生活文化を保存・継承することを目的としています。昭和30年代(1950年代後半から1960年代)は、日本の高度経済成長期にあたり、人々の生活様式が劇的に変化した時期でもあります。当館では、そうした時代の変遷とともに、台東区の地域社会がどのように形成され、どのような文化を育んできたのかを、収蔵された多彩な資料とともに提示しています。地域に根ざした歴史を伝える役割を担っています。

館内は複数のフロアに分かれており、それぞれの階で異なる展示が展開されています。
1階には、最も特徴的な「再現展示室」があります。ここでは、昭和30年代の台東区坂本の街並みが精巧に再現されており、当時の建物や生活風景を間近に感じることができます。また、ミュージアムショップやコイン返却式のロッカーも設置されています。
2階には、導入展示および常設展示室があります。時代とともに変化してきた下町の歴史を、多種多様な資料を通じてたどることができます。
3階には、企画展示室と下町情報コーナーが設置されています。下町情報コーナーには、収蔵資料を詳しく調べることができる「したまち資料検索」端末があり、より深い歴史研究が可能です。また、昔の道具体験コーナーも用意されています。
最新の展示手法を取り入れた空間で、日本の日常の歴史を多角的に学ぶことができます。
当館は、年中行事や季節に応じた展示が行われるのが特徴です。季節ごとに変化する展示内容は、日本の伝統的な年中行事や、季節ごとの暮らしの知恵を学ぶ機会となります。特に、季節の移り変わりを感じられる展示は、日本の文化的なリズムを知る上で重要な要素となります。日中の明るい時間帯には、1階の再現展示室で当時の活気ある街並みを、3階のコーナーからは季節の変化を感じる体験が可能です。
単なる資料の閲覧にとどまらず、体験型の要素が用意されています。3階の下町情報コーナーにある「したまち資料検索」端末を利用して、特定の資料や歴史的背景を詳しく調べることは、学習意欲の高い訪問者にとって有益な体験となります。また、道具体験コーナーでは、かつての道具や生活習慣に触れることができます。これらの体験を通じて、文字や図像だけでは伝わりにくい、当時の「暮らしの質感」を実感することが可能です。
当館は、東京の下町文化が色濃く残る台東区に位置しています。周辺には、上野恩賜公園や上野駅周辺の文化施設、さらには歴史的な街並みが点在しており、博物館での学びを周辺の散策と組み合わせることで、より深い日本文化の理解に繋がります。上野広小路駅や上野御徒町駅などの交通拠点からもアクセスが良く、観光ルートの一部として組み込みやすい立地にあります。
館内は、バリアフリーに配慮した設計となっています。1階にはバリアフリートイレが設置されており、車椅子での移動も可能です。展示室内の移動や学習に際しては、動きやすい服装が適しています。
【支払い方法】
館内のショップ等での支払いに備え、現金またはクレジットカード等の準備を確認してください。
【英語対応】
館内には英語による案内や展示が行われている場合がありますが、詳細な内容については事前に確認が必要です。
【予約】
常設展示の観覧にあたっては、原則として事前予約は不要ですが、特別な企画展などは事前に公式サイトを確認することが推奨されます。
【撮影・マナー】
展示物の撮影については、館内の指示に従ってください。展示品を保護し、静かな環境を維持するためのマナーが求められます。