
ガイド
枝折峠は、新潟県魚沼市に位置する標高1,065mの峠です。ここでは、夏の終わりから10月頃にかけて、山あいにたまった雲海が峰を越えて滝のように流れ落ちる「滝雲」と呼ばれる現象が発生します。日の出とともに発生するこの現象は、自然が作り出す非常に珍しい景観として知られています。駐車場周辺には、この現象を観察するためのビューポイントが整備されています。
この地域は、かつて高田藩が銀山の採掘を開始した際、起点となった坂本が宿場町として栄えた歴史を持ちます。1675年に銀山採掘が始まると、枝折峠は重要な経路となりました。その後、銀山の閉山とともに峠道は廃れていきましたが、明治時代以降は森林資源の輸送路として、また奥只見ダム建設の際の輸送道路としても利用されてきました。現在は、歴史的な背景を持つ地形の中で、自然現象を楽しむ場所としての側面も持っています。

最大のハイライトは、日の出とともに発生する「滝雲」です。雲海が峰を越えて滝のように流れ落ちる様子は、この場所ならではの景観です。駐車場周辺に整備されたビューポイントからは、この現象を観察できます。また、旧枝折峠(銀の道)は2003年に文化財に指定されており、ハイキング道としても整備されています。
滝雲は、夏の終わりから10月頃を中心に発生します。発生する時間帯は、日の出とともにです。季節としては、7月から10月にかけてが主な観測時期となります。なお、冬季(12月から5月頃)は積雪の影響により、道路が全面通行止となるため、通行の際は注意が必要です。

このエリアでは、自然景観の観察以外に、毎年夏にヒルクライムレースが開催されます。麓の大湯温泉をスタートとし、枝折峠をゴールとする全長14km、標高差750mのレースです。また、過去には滝雲の観測に対応したシャトルバスの運行が行われていた実績もあり、自然現象に合わせた観光が行われています。
峠の周辺には、越後駒ヶ岳などの山岳へ向かうための登山口が点在しています。また、麓には大湯温泉などの温泉施設も存在します。道路には、カーブの少ない「奥只見シルバーライン」が並行して走っており、こちらは二輪車や歩行者の通行が禁止されていますが、メインのルートとして利用されています。