
ガイド
品川歴史館は、東京都品川区大井に位置する歴史博物館です。1985年に設立され、原始時代から江戸時代、そして現代に至るまでの品川の歴史と生活文化に関する資料を展示しています。単なる資料展示にとどまらず、歴史的な建築物や庭園を併設しており、日本の伝統的な空間の中で地域史を学ぶことができる場所です。2024年4月にはリニューアルオープンを果たし、より充実した展示環境が整っています。
この場所は、もともと昭和初期に建てられた邸宅の跡地に位置しています。建設地の敷地内には、歴史的な書院造の建築や、茶室、庭園が残されており、それらを活用した形で現在の歴史館が運営されています。展示されている資料には、大森貝塚の発見に関連するものや、東海道における品川宿の繁栄を伝えるものなど、この地域が歩んできた長い時間の積み重ねが反映されています。地域史を保存・継承する役割を担っており、行政資料の保存も行っています。

本館では、大きく分けて2つの柱となる展示が行われています。一つは「大森貝塚とモース博士」に関連する展示で、原始古代から続く地域の歴史を、出土品やパネルを通じて紹介しています。もう一つは「東海道と品川宿」に関する展示です。江戸時代の農業や漁業、品川宿の賑わいを再現した模型などを通じて、当時の活気ある暮らしを伝えています。また、ロビーのパソコンでは、所蔵されている浮世絵の検索も可能です。
博物館の展示だけでなく、併設された庭園や建築物も魅力の一つです。庭園には、四季折々の草木が配された芝生庭園があり、季節ごとの自然の変化を楽しむことができます。また、伝統的な文化活動の場として、茶室や書院が利用できる環境も整っています。日中の明るい時間帯には、歴史的な建築と自然が調和した風景を楽しむことができ、落ち着いた環境で歴史に浸ることができます。
展示室では、縄文土器や弥生土器、人物埴輪といった古代の遺物から、江戸時代の生活道具まで、時代ごとの文化を体験的に学ぶことができます。また、ライブラリーでは歴史に関する資料に触れることも可能です。さらに、定期的に企画展や講演会、子供向けの講座、親子向けの体験講座なども開催されており、歴史をより身近に、かつ実践的に学ぶ機会が設けられています。
歴史館のすぐ近くには、大森貝塚遺跡庭園があります。徒歩5分ほどの距離にあり、歴史館で学んだ内容を、実際の遺跡の雰囲気を感じながら散策するルートとして非常に適しています。品川エリアの歴史を深く理解するためには、この歴史館と周辺の遺跡庭園を併せて訪れることが推奨されます。
館内は展示物や貴重な資料を扱うため、静かに鑑賞することが求められます。服装については、特別な指定はありませんが、庭園の散策も兼ねる場合は歩きやすい靴が適しています。展示品や建築物、庭園を保護するため、マナーを守って利用してください。