
ガイド
三重県亀山市の鈴鹿山麓に位置する坂本棚田は、農林水産省から「日本の棚田百選」に認定されている景勝地です。石積みの法面(のりめん)を持つ珍しい構造の棚田が広がっており、自然と調和した美しい景観が維持されています。農業が営まれる現役の農地であり、地元の人々による保存活動が続けられています。
この地域には、戦国時代に開墾されたとされる歴史があります。長年にわたり、先人たちの知恵と苦労によって守られてきた地形であり、現在は地元住民や有志による保存会、および坂本営農組合によって、伝統的な景観と農業の継承が行われています。単なる風景としてだけでなく、地域コミュニティと農業が密接に関わっている場所です。
最大の魅力は、重なり合うように広がる棚田の景観です。特に、石積みの法面による独特の景観は、他の棚田とは異なる特徴を持っています。季節ごとに変化する田んぼの風景や、農作業の様子を眺めることができます。また、例年11月頃に開催される「棚田あかり in 坂本」では、約3,500個のLEDによるライトアップが行われ、夜の棚田が幻想的な空間へと変わります。
季節によって、棚田の表情は大きく変化します。春から夏にかけては、水が張られた田んぼや青々とした稲の様子が見られ、秋には黄金色の稲穂が広がります。特に、11月に開催されるライトアップイベントの時期は、夜間にLEDの灯りが灯るため、昼間とは異なる幻想的な風景が見られます。夜間イベントに参加する際は、防寒着や懐中電灯の準備が推奨されます。
地域によっては、伝統的な農具を用いた体験が行われることがあります。過去には、足踏みの脱穀機や、風を利用して籾を選別する「唐箕(とうみ)」などの使用例があります。また、イベント時には地元食材の販売や、蕎麦打ち体験などの催しが行われることもあります。これらは地域の文化に触れる貴重な機会となります。
坂本棚田は鈴鹿山麓の自然豊かなエリアに位置しています。周辺には農村の風景が広がるエリアがあり、自然環境を活かした景勝地として親しまれています。坂本農村公園(坂本棚田展望台)からは、棚田を見渡すことができます。
景勝地としての訪問時には、以下の点に留意してください。