
ガイド
小樽貴賓館は、北海道小樽市祝津に位置する、歴史的な建築物と庭園、そして食を組み合わせた施設です。敷地内には、大正時代に建てられた国の登録有形文化財である「旧青山別邸」があり、かつて鰊(にしん)漁で繁栄した時代の面影を留めています。広大な敷地内には手入れされた庭園が広がり、建築物の細部や季節の景観を眺めることができます。レストランでは、地元の新鮮な海の幸や、名物の「にしんの甘露煮」を用いた料理を提供しており、歴史的な空間の中で食事を楽しむことができます。
この場所の核となる「旧青山別邸」は、鰊漁によって莫大な富を築いた青山家によって建てられました。青山家は、山形県酒田市にある本間邸のデザインに影響を受け、大正6年から約6年半の歳月をかけてこの別荘を完成させました。この建築は、当時の富裕層の生活様式や、北海道の漁業が最も盛んだった時代の文化を象詞しています。平成22年には、その歴史的価値が認められ、国の登録有形文化財に指定されました。単なる建築物としてだけでなく、北海道の近代化と漁業の歴史を物語る重要な文化遺産です。
主な見どころは、登録有形文化財である旧青山別邸の建築様式です。豪華な装飾や、当時の生活を感じさせる空間構成が見どころとなります。また、建物を取り囲む庭園も重要な要素の一つです。季節ごとに変化する庭園の風景は、建物と調和した美しい景観を作り出しています。レストランの座席からは、庭園や周囲の景色を眺めることができ、視覚的な要素と味覚の両方を通じて、この場所の持つ雰囲気を感じることができます。
施設は、4月から10月と11月から3月の期間で営業時間が異なります。4月から10月の期間は、9:00から17:00まで開館しており、レストランは10:00から17:00まで営業しています。11月から3月の期間は、開館時間が16:00まで、レストランの営業も16:00までと短縮されるため、訪問の際は事前に確認が必要です。また、12月29日から12月31日は入館時間が9:00から15:00に変更されるほか、1月1日から1月7日までは休業となります。レストランの食事提供時間は11:00から14:30の間となります。
ここでは、歴史的な建築物の中での散策と、地元の食材を用いた食事を同時に楽しむことができます。特に名物の「にしんの甘露煮(千石炊き)」を使用したにしんお重や、にしん蕎麦は、この地ならではの味覚です。旬の素材を活かしたお弁当なども用意されており、風情のあるお部屋で、景色を眺めながらの食事体験が可能です。建築物の細部を観察しながら、かつての繁栄に思いを馳せる時間は、この場所ならではの体験となります。
小樽市内には他にも多くの歴史的建造物や観光スポットが存在します。小樽運河からは車で約10分、JR小樽駅からも車で約10分の距離にあり、小樽観光のルートに組み込みやすい場所にあります。周辺には、小樽水族館などのレジャー施設や、ガラス工芸、歴史的な倉庫群が並ぶエリアもあり、小樽の街全体の観光を楽しむことができます。
施設内を散策する際は、歩きやすい靴での訪問が適しています。庭園や建築物の見学にあたっては、周囲の環境を尊重した行動が求められます。