ガイド
もみじ湖(箕輪ダム)は、長野県上伊那郡箕輪町にある、美しい景観を誇る人造湖です。高さ72メートルの重力式コンクリートダムとして建設され、現在は「もみじ湖」という愛称で親しまれています。最大の魅力は、湖畔を彩る10,000本以上ものもみじです。特に晩秋の時期には、青空に映える鮮やかな赤色と、水面に映り込む山の木々が織りなす見事な絶景を楽しむことができます。
この美しい景観には、ダム建設に伴う深い歴史と人々の願いが込められています。昭和55年に着工された箕輪ダムの建設にあたり、この地を離れざるを得なかった住民の方々がいました。その際、苗木屋を営んでいた戸田七郎さんが「いつかここが人々を惹きつける名所になるように」との願いを込めて、10,800本ものもみじを寄付しました。その後も町民の方々が大切に育て続けてきたことで、現在の紅葉の名所が築かれました。湖底に沈んだ故郷への想いが、美しい景色として形に残っているのです。
湖畔には、車で通り抜けられる「もみじのトンネル」があります。緩い坂道の両側に枝を伸ばしたもみじが重なり合い、空を覆うような美しい景観を作り出しています。多くの観光客は、駐車場に車を停めて徒歩でこのトンネルを散策し、自然の造形美を満喫しています。
また、紅葉のシーズンには「みのわもみじ湖フェスティバル」などのイベントも開催されます。地元の農産物を販売する「軽トラ市」や、地元の飲食店のブース、ステージイベントなどが盛りだくさんで、地域の活気を感じることができます。
最もおすすめの時期は、10月下旬から11月上旬にかけてです。この時期、もみじが最も鮮やかに色づき、湖畔一帯が赤く染まります。また、もみじ湖は一年を通して美しい場所であり、新緑の季節や、四季折々の自然を感じられる静かな時間帯も魅力の一つです。
湖畔の周辺には、自然を満喫できる環境が整っています。キャンプを楽しみたい方には、無料で利用できる「樽尾沢キャンプ場(みのわダムキャンプ場)」があります(※利用には事前申し込みが必要です)。また、ダムマニアの方には、箕輪町役場観光協会や「ながたの湯」などで発行されている「ダムカード」の収集もおすすめです。
ダムの周辺には、森林浴やサイクリング、キャンプを楽しめる公園が整備されています。また、近くには「Long Hills Eco Guesthouse and cafe」などの宿泊・カフェ施設もあり、自然に囲まれた穏やかな時間を過ごすことができます。
紅葉の時期は、散策やキャンプを楽しむために、歩きやすい靴での訪問をおすすめします。また、ダム周辺の山間部は季節によって気温の変化があるため、調節しやすい服装をご用意ください。