
ガイド
水口城跡は、滋賀県甲賀市に位置する歴史的な城跡です。江戸幕府3代将軍徳川家光が上洛の際の宿館として築城した歴史を持ち、湧水を利用した堀があることから「碧水城(へきすいじょう)」という別名でも知られてきました。現在は、往時の矢倉の姿を模した「水口城資料館」として公開されており、石垣の上に角櫓(すみやぐら)が再現されています。白壁の建物が水面に映る風景は、この場所の象徴的な景観です。
この地は、江戸時代初期に将軍の宿館として整備された後、水口藩2万5千石の居城となりました。明治維新後の廃城により、かつては角櫓が商家へ売却されたり、石垣の一部が近江鉄道の敷石として利用されたりと、多くの構造物が失われました。しかし、昭和47年に将軍家宿館遺跡としての歴史的価値が認められ、滋賀県の史跡に指定されました。現在は、地域のシンボルとして保存・整備が進められています。

資料館では、水口城に関する貴重な資料が展示されています。特に注目すべきは、2023年4月から展示されている「水口レイピア」です。これは水口藩の祖である加藤嘉明(賤ヶ岳七本槍の一人)にゆかりのある、藤栄神社所蔵の十字形洋剣の模型です。また、再現された角櫓や、湧水を利用した堀の風景は、かつての城郭の姿を視覚的に伝える重要な要素となっています。
水口城跡は、季節によって異なる表情を見せます。特に春には、周囲の桜が見頃を迎え、満開の桜が水辺の風景を彩ります。桜の花が水面に映り込む景色は、日本の伝統的な春の風景として非常に特徴的です。日中の明るい時間帯には、白壁の角櫓と青空のコントラストを楽しむことができ、資料館の開館時間である10時から17時の間に訪問することをお勧めします。
ここでは、歴史的な遺物や模型を通じて、江戸時代の城郭文化を学ぶことができます。特に水口レイピアの展示は、武士の歴史や文化を理解する上で興味深い体験となります。資料館内は、歴史的な展示物を通じて、かつての水口藩や将軍の宿館としての役割を深く知ることができる構成となっています。
水口城跡の周辺は、歴史的な風情が残るエリアです。近江鉄道の駅からも近く、周辺の散策とともに、甲賀市の歴史的な街並みを感じることができます。また、城跡の周辺には自然豊かな環境が広がっており、水辺の風景とともに穏やかな時間を過ごすことができます。
資料館の見学にあたっては、以下の点を確認してください。