
ガイド
旧笹川家住宅(通称:笹川邸)は、新潟県新潟市南区味方に所在する、国の重要文化財に指定されている歴史的な邸宅です。約1万4000平方メートルの広大な敷地を有しており、江戸時代にこの地域の大庄屋を務めた笹川家の旧宅として知られています。敷地内には、天正年間(1573年〜1591年)に建てられたと伝わる茅葺きの表門(巽風門)や、江戸時代後期の建築様式を示す表座敷、そして多くの土蔵群が保存されています。かつて村上藩の味方組における行政・警察・裁判権を担った大庄屋の格式を示す、歴史的に貴重な建造物群です。
笹川家は、安土桃山時代に信濃国(現在の長野県)からこの地へ移住したと伝えられる名家です。江戸時代には、村上藩の支配下にあった味方組8か村(味方、白根、板井、木場、黒鳥、北場、亀貝、小新)を束ねる大庄屋を代々務め、年貢の取りまとめや地域の治水、新田開発に貢献してきました。敷地内には、俳人・高浜虚子が「椎落葉掃き悠久の人住めり」と詠んだ句碑が残されており、長年にわたりこの地で営まれてきた生活の歴史を象らずに伝えています。また、イギリスの陶芸家バーナード・リーチが、その建築美を高く評価したという記録も残されています。

この施設には、国の重要文化財に指定された建物が多数含まれています。主な見どころは以下の通りです。
敷地内は広範囲にわたるため、季節ごとの景観の変化を確認できます。特に、自然豊かな環境であるため、季節の移ろいを感じながらの散策が可能です。開館時間は午前9時から午後5時までとなっており、日中の明るい時間帯に訪問することで、茅葺き屋根や土蔵の細部、庭園の様子を詳細に確認できます。

建物内では、歴史的な建築様式を間近に見学できます。また、隣接する「曽我・平澤記念館」との一体的な運営が行われており、片方の観覧料を支払うことで、両方の施設を当日中に観覧することが可能です。また、コスプレでの撮影利用についても、所定の手引きに基づき問い合わせを行うことで利用が可能です。
敷地内には、休憩ができる場所が設けられています。旧笹川家住宅の居室部中央の居間、および隣接する曽我・平澤記念館の1階ホールでは、腰を下ろして休憩をすることが可能です。
敷地内は広範であり、歴史的な建造物や庭園を巡るため、足元に注意が必要です。建物や庭園の構造上、段差や未舗装の箇所がある場合があります。また、貴重な文化財であるため、展示物や建物への接触には十分な配意が求められます。