ガイド
旧古賀銀行は、明治時代から大正時代にかけての日本の近代化を象徴する、非常に美しいレンガ造りの洋館です。1885(明治18)年に両替商として設立された歴史を持ち、かつては九州の五大銀行の一つに数えられるほどに成長した、地域経済の要でした。現在は佐賀市歴史民俗館の一部として公開されており、その堂々とした外観と、大正全盛期の華やかな内装を今に伝えています。歴史的な建築美を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせるのが最大の魅力です。
この建物の歴史は、明治18年に両替商の古賀善平によって設立されたことに始まります。現存する建物は1906(明治39)年に新築され、その後1916(大正5)年に西側へと大規模な増築が行われました。この増築の際、外壁が漆喰からレンガのタイル張りに変更され、現在の重厚な姿となりました。設計には佐賀市の建築家・舟木右馬之助氏が携わり、地域の発展とともにその姿を変えてきました。1920年代の経済不況により解散となりましたが、その後も商業会議所や労働会館として利用され、1995年には佐賀市の重要文化財に指定されました。現在は、地域の歴史を伝える貴重な文化遺産として大切に保存されています。
最大の見どころは、明治・大正期の建築様式を色濃く残す外観と、豪華な内装です。赤茶色のレンガと白い石材のコントラストが美しい外観は、訪れる人々を圧倒します。内部には、格天井(ごうてんじょう)が美しい木造の広々としたホールや、高級感のある黒いレザーソファ、アンティーク調のシャンデリアが配された豪華な応接間など、当時の格式高い雰囲気をそのまま体験できる空間が広がっています。また、木製のバルコニーや美しいフローリングなど、細部にわたる意匠にも注目してください。
建物内にある「レストラン&カフェ 浪漫座」では、歴史的な空間に浸りながら、日常を忘れるような贅沢なティータイムやランチを楽しむことができます。厳選された豆で淹れるオリジナルコーヒーや、ローストビーフを贅沢に使ったシシリアンライスなど、こだわりのメニューが用意されています。落ち着いた音楽とともに、歴史的な洋館の雰囲気を感じながら、優雅なひとときをお過ごしください。
佐賀市歴史民俗館内には、旧古賀銀行の他にも、旧古賀家や旧牛島家、旧三省銀行など、歴史的な建築物が点在しています。これらを巡ることで、佐賀の近代化の歩みをより深く理解することができます。
歴史的な建造物を保護するため、施設内のルールを守って鑑賞してください。カフェの利用やコンサート等の開催状況により、貸切となっている場合があるため、事前に公式サイト等で詳細を確認しておくことをおすすめします。