
ガイド
日下部民藝館は、岐阜県高山市にある博物館です。ここは、日下部家の11代目当主である日下部禮一氏が、柳宗悦が提唱した民藝運動に共感し、自宅である日下部家住宅の一部を改装して開設した施設です。1966年に開館しました。
この施設は、単なる展示施設としてだけでなく、国の重要文化財に指定されている「日下部家住宅」という歴史的な建造物そのものを活用している点が大きな特徴です。日下部家は、かつて天領であった飛騨国の代官所(飛騨郡代)の御用商人としての歴史を持っています。展示されている品々は、江戸時代後期から明治時代にかけての庶民の生活用具や、民藝品を中心としたものです。
日下部家住宅は、1879年(明治12年)に建築されたもので、棟梁は川尻治作です。この建物は、1966年12月5日に国の重要文化財に指定されました。また、日本遺産「飛騨匠の技・こころ -木とともに、今に引き継ぐ1300年-」の構成文化財にも含まれています。
日下部民藝館は、民藝運動の精神を受け継ぎ、地域の歴史的な住居を博物館として活用することで、日本の伝統的な道具や文化を後世に伝える役割を果たしています。展示エリアは、主屋の一部を使用した「第一展示場」と、倉の1棟を使用した「第二展示場」に分かれており、それぞれの空間で異なる歴史的背景を持つ展示が行われています。
展示は大きく分けて二つのエリアで構成されています。第一展示場は、日下部家住宅の主屋(1047.63m2)の一部を使用しており、江戸時代後期から明治時代にかけての庶民が実際に使用していた生活用具などが展示されています。日常の暮らしに根ざした道具の数々を、歴史的な建築物の中で見ることができます。
第二展示場は、倉の1棟(126.2m2)を使用しており、こちらでは民藝品を中心に展示が行われています。建築物としての価値が高い日下部家住宅の構造を楽しみながら、日本の伝統的な造形や文化に触れることができるのが、この施設の一番の魅力です。
日下部民藝館は、建物自体が歴史的な価値を持つため、季節を問わず訪れることができます。主屋を活用した展示エリアでは、建築物の構造や展示物の詳細をじっくりと鑑賞することが可能です。また、この場所は展示だけでなく、音楽ライブや現代美術の展覧会などの各種イベントの会場としても使用されることがあります。イベント開催時には、通常の展示とは異なる文化的な活用が行われるため、事前にイベント情報を確認することをお勧めします。
ここでは、歴史的な建造物の中で展示品を鑑賞する体験が中心となります。静かな環境の中で、江戸・明治期の生活道具や民藝品を観察することができます。また、この施設は文化的なイベントの場としても活用されており、音楽ライブや現代美術の展覧会などが開催されることもあるため、展示だけでなく、多角的な文化体験が可能です。
日下部民藝館の周辺には、高山の歴史を感じさせる施設が点在しています。例えば、同じく国指定重要文化財である「吉島家住宅」があります。また、高山祭の屋台を展示する「高山祭屋台会館」や、周辺の歴史的な街並みを散策することも、高山観光の醍醐味です。周辺には高山八幡郵便局や高山信用金庫本店などもあり、観光の合間に立ち寄りやすい環境にあります。
建物内を鑑賞する際は、歴史的な建造物であることを意識した行動が求められます。足元に注意し、展示品に触れないよう配慮してください。