
ガイド
清津峡は、新潟県十日町市と湯沢町にまたがる、清津川が形成した美しい峡谷です。日本三大峡谷の一つとして知られ、国の名勝および天然記念物にも指定されています。最大の特徴は、全長約750メドルの「清津峡渓谷トンネル」です。このトンネルは、2018年の「大地の芸術祭」において、中国の建築家集団「マ・ヤンソン / MADアーキテクツ」によるアート作品として改修されました。自然の景観と現代的な建築美が融合した、非常にユニークな空間となっています。
清津峡の成り立ちには、壮大な地球の歴史が刻まれています。約1500万年前の海底火山の噴火活動により形成された地層があり、約700万年前にはマグマが流入して「柱状節理」と呼ばれる独特の岩肌が作られました。その後、清津川の浸食によって谷が深く掘り下げられ、現在の美しい峡谷の姿となりました。歴史的には、1801年に小出温泉が開湯しており、古くから温泉と共に親しまれてきた地域でもあります。また、1934年には正式に「清津峡」と命名され、学術的・風致的な価値が認められてきました。

最も注目すべきは、清津峡渓谷トンネルの内部です。トンネルの出口付近には、水面に反射する景色を楽しめる「水鏡」のエリアがあります。ここでは、周囲の岩肌や光の演出によって、まるで空間が広がっているような感覚を味わえます。また、トンネルの構造自体がアート作品となっており、自然の要素である「木、土、金属、火、水」を意識した建築デザインが、訪れる人々を魅了します。季節ごとに変化する峡谷の表情も、大きな見どころの一つです。
清津峡は、訪れる季節によって全く異なる表情を見せます。新緑の美しい5月上旬、鮮やかな紅葉が見られる10月下旬から11月上旬、そして雪景色が広がる12月下旬から4月上旬と、四季折々の絶景が楽しめます。特に紅葉の時期や、雪に覆われた冬の景観は非常に人気が高いため、事前に現地の状況を確認することをお勧めします。なお、冬季は積雪状況により休業となる場合があるため、注意が必要です。

トンネル内を歩きながら、自然とアートが融合した空間を鑑賞する体験は、清津峡ならではのものです。また、エントランス施設では、リラックスできる足湯(※冬期間は休止)や、カフェ、グッズ販売も行われています。自然の中でゆったりとした時間を過ごしたり、アートの感性に触れたりする、贅沢なひとときを過ごすことができます。また、希望者には「なかさと清津案内人」による有料ガイドサービスも用意されています。
清津峡の周辺には、歴史ある温泉地や自然豊かなエリアが広がっています。近くには「清津峡小出温泉」があり、観光の後に温泉を楽しむことができます。また、湯沢エリアへ向かうルートには、ロープウェイやトレッキングコースも整備されており、周辺の自然を満喫するアクティビティも豊富です。車でのアクセスが便利ですが、公共交通機関を利用して周辺の景色を楽しむことも可能です。

トンネル内は、水鏡のエリアなどで足元が濡れる可能性があるため、タオルを持参することをお勧めします。また、季節によっては気温の変化が激しいため、適切な服装でお越しください。ドローンによる空撮については、環境保護の観点から、原則として禁止されています(専用の利用申請が必要です)。また、支払いは、現地での入坑券購入の際、券売機等を利用しますが、事前に予約が必要な日があるため、公式サイトでの確認が必須です。