
ガイド
神奈川県立図書館前川國男館は、日本のモダニズム建築を代表する建築家・前川國男の設計による建築を基盤とした施設です。かつての図書館としての役割を継承しつつ、建築の意匠を活かした新しい形での文化拠点となっています。自然光を制御するホローブリック(有孔煉瓦ブロック)や、外部と一体となった設計など、建築そのものが持つ価値を大切にしています。
1954年に開館した旧本館は、前川國男氏による設計で、紅葉ケ丘地域の建築群の中でも重要な役割を果たしてきました。建築家が意図した「自然光を制御しながら室内へ取り入れる装置」としての機能や、周囲の景観との調和を重視した設計が特徴です。現在は、これらの歴史的な建築エッセンスを抽出し、現代のニーズに合わせて刷新された「前川國男館」として、文化の継承と発展を目指しています。
施設内には、用途に合わせた多様なスペースが用意されています。1階には、図書館の利用案内を行う総合カウンターや、オリジナルグッズを販売するライブラリーショップ、休憩に利用できるリフレッシュエリアがあります。また、テーマに合わせた展示を行うギャラリーや、誰でも入ることができる公開書庫も設置されています。
2階には、調べものに役立つレファレンスデスクや、静かに読書に集中できる静寂読書室があります。3階や4階には、読書を楽しむためのラウンジや、開放的なオープンテラスが設けられており、建築の特性を活かした空間構成となっています。
日中の時間帯は、設計の特徴である自然光が閲覧スペースに差し込み、明るく穏やかな環境で読書を楽しむことができます。季節を問わず、建築のディテールや光の入り方を観察するのに適しています。土曜日や日曜日は17:00までの開館となるため、平日の日中と比較して滞在時間に注意が必要です。
単なる読書だけでなく、学びと交流を目的としたプログラムも展開されています。例えば、特定のテーマについて仲間と共に探究する「Lib活」のような活動や、グループでの利用に適したディスカッションルーム、個別の研究に集中できる研究個室など、用途に応じた使い分けが可能です。これらは、知識を深めるだけでなく、コミュニティとしての役割も果たしています。
施設は横浜の紅葉ケ丘エリアに位置しています。建築の美しさを追求する方にとって、周辺の建築物と共に巡るルートの一部としても検討できる場所です。
館内では、静寂読書室などでパソコンの使用や書き物が制限されているエリアがあります。利用するスペースのルールを事前に確認してください。また、駐車場は有料であり、台数に限りがあるため、公共交通機関の利用が推奨されています。