
ガイド
柿田川公園は、静岡県清水町にある、富士山の豊かな湧水によって育まれた美しい公園です。ここを流れる柿田川は、国指定天然記念物であり、「日本の名水百選」にも選ばれている「日本三大清流」のひとつとして知られています。富士山の溶岩層を通り、長い年月をかけて地上に現れる清らかな湧水は、まさに自然の芸術品です。公園内では、透明度の高い水が絶え間なく湧き出る「湧き間」を間近に観察することができ、訪れる人々に清涼感と癒やしを与えています。
柿田川の源流は、富士山の噴火によって流出した「三島溶岩流」による多孔質の層にあります。富士山に降った雨や雪が地下水となり、この溶岩層の隙間を通り、26〜28年という長い年月をかけて地表に現れるのが、現在の豊かな湧水です。この清らかな水は、古くから地域の生活を支えてきました。かつては紡績工場が井戸として利用していた歴史もあり、現在は飲料水や工業用水、農業用水として、周辺の地域社会に不可欠な資源として活用され続けています。自然の恵みに対する敬意が、地域に深く根付いています。

公園の最大の魅力は、第1・第2展望台から見下ろす「湧き間」の景観です。絶え間なく水が湧き出す様子は圧巻で、特に太陽光が水面に反射して輝く様子や、時間帯によって表情を変える「ブルーホール」と呼ばれる幻想的な青い水面は、フォトジェニックな絶景として人気です。また、川床から湧き出す水とともに白い小石が舞い踊る様子も観察できます。この小石は、約3,200年前の噴火によるものと言われています。さらに、公園内には整備された遊歩道(八つ橋)があり、水辺の自然を間近に感じながら散策を楽しむことができます。
柿田川公園は、季節を問わず美しい景観を楽しめますが、特に夏場は「涼」を求める観光客が多く訪れます。水温が安定しているため、暑い時期の散策には最適です。また、時間帯によっても景色が変化します。日中の明るい時間帯は、水面の透明度と太陽の光が相まって、キラキラと輝く美しい水面を楽しむことができます。一方で、朝や夕方の穏やかな時間帯は、より静寂な自然の雰囲気を感じることができます。四季折々の緑や、季節による光の変化をぜひ楽しんでください。

自然との触れ合いを目的とした体験が豊富です。第1・第2展望台からの景色鑑賞はもちろん、公園内の湧水広場では、実際に水に足を入れて湧き水の冷たさを体感することができます。自然のエネルギーを直接肌で感じる、贅沢なリラクゼーション体験です。また、周辺には「湧水の道」が整備されており、自然の音や水の流れを感じながらのウォーキングもおすすめです。自然観察やネイチャーフォトを目的とした訪問にも適しています。
公園のすぐ近くには、自然観察ができる「清水小学校教材園」があります。ここは子どもたちの学習にも活用されている場所で、四季折々の変化を感じられる自然豊かなエリアです。また、公園周辺には「丸池公園」や「本城山公園」など、自然を満喫できるスポットが点在しており、合わせて巡ることで、より深く清水町の豊かな自然環境を理解することができます。

散策を楽しむための動きやすい服装と、歩きやすい靴をおすすめします。公園内にはベンチも設置されているため、休憩を取りながらゆっくりと過ごすことができます。自然保護のため、ゴミの持ち帰りや、湧水環境を損なうような行為は厳禁です。また、駐車場は利用可能ですが、予約はできませんのでご注意ください。