
ガイド
定山渓ダムは、札幌市の豊かな自然環境の中に位置する多目的ダムです。洪水調節、水道用水の確保、そして水力発電という3つの役割を担っています。高さ117.5mという、北海道内でも最大級の規模を誇る重力式コンクリートダムであり、その巨大な構造物と周囲の自然が織りなす景観は圧巻です。ダムのすぐ下には「定山渓ダム下流園地」や「定山渓ダム資料館」があり、ダムの仕組みや自然環境について知ることができる施設も整っています。
このダムは、昭和50年代に発生した大洪水への対策として、また急増する人口に対応するための札幌市第二の水源を確保することを目的として建設されました。平成元年に完成し、現在は札幌市民の生活を支える重要なインフラとして機能しています。ダム資料館では、建設工事のジオラマ模型や、ダム周辺の自然環境に関するパネル展示が行われており、ダム建設の歴史や技術、そして地域の自然について知ることができます。

定山渓ダムの魅力は、多角的な視点からダムや自然を観察できる点にあります。まず、ダムの構造を詳しく学べる「定山渓ダム資料館」では、ダム建設のジオラマや、上水道・発電の仕組みを解説する映像・体験装置が用意されています。次に、ダム湖である「さっぽろ湖」を望むことができる「第1展望台」です。ここでは「さっぽろ湖」のモニュメントと共に、ダムの背面側からの景観を楽しめます。また、ダムの内部を歩くことができる「クロスギャラリー(ダム内見学通廊)」では、ダムの内部構造を直接確認することができ、ダムのスケール感を肌で感じることができます。
定山渓ダム周辺は、四季折々の美しい景観を楽しむことができます。春には桜、秋には紅葉が見頃を迎えます。特に、下流園地は斜面を活用した起伏のある造りとなっており、様々な角度からダムの景観を楽しむことが可能です。また、水力発電が行われていない時には、第二駐車場の近くにある「渓流橋」から、利水放流ゲートからの放水を見ることができます。放水と共に虹が見えることもあるため、天候や時間帯による変化に注目してください。
ダムの仕組みを学ぶ体験として、資料館での展示や、ダム内部の「クロスギャラリー」での見学が挙げられます。クロスギャラリーは、ダムの監査廊の一部を一般に開放したもので、一年中約10℃という涼しい環境の中でダムの内部を体験できます。また、ダムカードの収集も、訪れる際の楽しみの一つです。定山渓ダム管理支所や定山渓ダム資料館(1階受付)にて、配布されているダムカードを入手することができます(配布条件や日時は公式サイトを確認してください)。
ダム周辺には、観光ドライブコースとして親しまれる「定山渓レイクライン」が通っています。この道沿いには、さっぽろ湖を望む複数の展望台があり、観光の際に立ち寄ることができます。また、少し南へ進むと「豊平峡ダム」があり、異なるタイプのダムを見学することも可能です。下流園地には小天狗岳(標高764.7m)の登山口も位置しており、自然の中での散策や登山を楽しむことができます。
ダム内部のクロスギャラリーなどは、一年中気温が低いため、温度変化に対応できる服装が適しています。また、ダムの堤頂部や遊歩道、階段を利用するため、歩きやすい靴での訪問が推奨されます。ダム資料館横の遊歩道階段は、上り402段、下り58段あるため、足元にご注意ください。公園内(下流園地)では、火気の使用やテントの設営は禁止されています。また、売店や自動販売機、ゴミ箱は設置されていないため、飲み物やゴミの持ち出しに関する準備が必要です。