
ガイド
城ヶ崎海岸は、静岡県伊東市の南東に位置する、富士箱根伊豆国立公園内に指定された海岸です。約4000年前の大室山の噴火に伴い、流れ出した溶岩によって形成されました。海岸線の大部分は荒々しい断崖であり、相模灘に面したダイナミックな地形が特徴です。全長約9kmにわたる「城ヶ崎ピクニカルコース」および「城ヶ崎自然研究路」が整備されており、自然の造形を間近に観察できるスポットです。
この地形は、伊豆東部火山群の一つである大室山の噴火による溶岩流が、海岸線を約2kmにわたって埋め立てたことで誕生しました。歴史的な側面では、昭和歌謡の作詞家として知られる星野哲郎が、歌のモチーフとして城ヶ崎海岸をたびたび取り上げています。1968年に発表された「城ヶ崎ブルース」は、門脇つり橋やピクニカルコースの完成に合わせて制作されました。現在も現地には、歌のモチーフとなったことを示す歌碑がいくつか設置されています。また、日蓮に関連する歴史を持つ蓮着寺など、周辺には地域の歴史を伝える場所も点在しています。

城ヶ崎海岸の代表的なスポットには、門脇つり橋と門脇埼灯台があります。門脇つり橋は、全長48m、高さ約23mを誇る吊り橋で、海岸沿いの遊歩道の中でも特に注目される場所です。門脇埼灯台は、展望台を兼ね備えており、周囲には360度のパノラマ風景が広がっています。灯台からは伊豆七島や天城連山を望むことが可能です。また、海岸沿いには「城ヶ崎ピクニカルコース」や「城ヶ崎自然研究路」が整備されており、波の侵食によって作られたポットホールなどの地形も観察できるエリアとなっています。
季節ごとに異なる植物の姿が見られます。6月にはアジサイ、7月にはハマカンゾウやスカシユリ、秋にはイソギクやツワブキなどの花々が咲いています。これらは季節ごとの自然の変化を示す要素です。時間帯としては、日中の明るい時間帯に散策路を歩くことで、相模灘の青い海と断崖のコントラストをはっきりと確認できます。

自然研究路の散策に加え、周辺エリアでは海洋生物に関連した活動も行われています。近隣の富戸漁港は、スクーバダイビングのスポットとして知られており、夏場にはアオリイカの産卵、さらにはマッコウクジラやカマイルカなどのホエールウォッチングが行われることもあります。また、海岸沿いの遊歩道は、自然の造形を観察しながら歩くためのルートとして機能しています。
城ヶ崎海岸の周辺には、多様な観光スポットが存在します。大室山では山頂からのパノラマ風景が見られます。また、一碧湖や小室公園、さくらの里なども近隣に位置しており、伊東エリアの自然を満喫できる環境が整っています。富戸漁港周辺では、ダイビングや漁村の歴史を感じる文化財(富戸の魚見小屋)なども確認できます。

散策路は岩場や階段、吊り橋を含むため、歩きやすい靴(スニーカー等)が適しています。足場が不安定な場所があるため、注意が必要です。支払いは、駐車場利用時に現金またはクレジットカードが利用可能です。灯台や展望エリアでは、周囲の景観を損なわないよう、マナーを守った行動が求められます。英語での案内板やサインは一部存在しますが、基本的なコミュニケーションは日本語が中心です。また、自然保護のため、植物や岩石の持ち出しは禁止されています。