
ガイド
イサム・ノグチ庭園美術館は、20世紀を代表する彫刻家イサム・ノグチ(1904-1988)が晩年を過ごしたアトリエと住居を、彼の遺志に基づき公開している美術館です。香川県高松市牟礼町に位置し、石、鉄、木、セラミックなど多彩な素材を用いた150点以上の彫刻作品が展示されています。単なる展示施設ではなく、展示蔵、住居、そして彫刻庭園が一体となった「地球彫刻」とも呼べる広大な環境芸術を体験できることが最大の魅力です。
イサム・ノグチは、1956年に初めて庵治石の産地である香川県牟礼町を訪れて以来、この地を深く愛しました。1969年からは、五剣山と屋島の間に位置するこの場所にアトリエと住居を構え、ニューヨークと日本を往来しながら、石の作家である和泉正敏と共に制作に励みました。本美術館は、未来の芸術家や研究者、芸術愛好家のためのインスピレーションの源泉となることを願い、1999年に開館しました。

美術館の敷地内には、イサム・ノグチの精神が息づく多様な空間が広がっています。自ら選んで移築した展示蔵や、彼が実際に生活した「イサム家」、そして自然と彫刻が融合した「彫刻庭園」は必見です。石の質感や造形美、そして季節の風を感じながら、ジャンルを超えた宇宙的でコスモポリタンなノグチの世界観を心ゆくまで味わうことができます。
季節ごとに異なる表情を見せる庭園は、どの時期に訪れても新たな発見があります。特に秋には、美しい「AKARI(灯り)」が映える季節となり、夕暮れの静けさの中で鑑賞する時間は格別です。また、特別なイベントとして、夕刻の静寂を楽しむ「トワイライト見学ツアー」も開催されており、日常から離れた静謐なひとときを過ごすことができます。
ここでは、彫刻作品を鑑賞するだけでなく、イサム・ノグチが自然や素材とどのように向き合っていたのかを、その空間全体を通じて体験できます。展示蔵やアトリエ、そして庭園を巡ることで、芸術家が求めた「環境としての彫刻」を肌で感じることができます。また、特定の時期には、サポートメンバー向けの集いなど、より深く作品や空間に触れる機会も設けられています。
美術館の周辺には、歴史的なスポットや文化施設が点在しています。近くには「洲崎寺」や、芸術文化を発信する「ジョージナカシマ記念館」などがあり、香川県高松市の豊かな文化に触れることができます。
入館には事前予約が必要です。公式サイトの予約フォームから手続きを行ってください。
入館料の支払いや予約の詳細については、公式サイトをご確認ください。
静謐な環境を維持するため、展示内容やマナーについては公式サイトの指示に従ってください。