
ガイド
飯坂温泉花ももの里は、福島県福島市に位置する、桃の花をテーマにした公園です。元宇都宮大学農学部の教授による指導のもと、世界中から集められた多様な品種の桃が植栽されています。敷地面積は80アールに及び、約300本の桃の木が、赤、ピンク、白といった多彩な色彩の桃の花を咲かせます。品種によって樹形や花弁の形状が異なるため、非常にバリエーション豊かな景観が特徴です。春の訪れとともに、桃の花が咲き乱れる様子は、この地域の象徴的な風景となっています。
この場所の歴史は、平成15年(2003年)秋に遡ります。当時、元宇都宮大学農学部の教授であった吉田雅音氏の指導のもと、大学との共同研究として始まりました。当初は40アールの敷地に約200本の桃を植栽することからスタートしましたが、現在は規模が拡大し、80アールの広大な敷地に約300本の桃が植えられています。世界中から集められた貴重な品種の研究と展示を目的としており、地域の自然や農業、そして学術的な背景が融合した、非常にユニークな桃の園となっています。

最大の魅力は、品種によって異なる桃の花の表情です。立性、枝垂れ性、箒性、矮性といった多様な樹形に加え、一重咲き、八重咲き、菊咲きといった花弁の形状の違いが見られます。代表的な品種には、矢口、寒白、菊桃、源平枝垂れ、照手水密、箒桃などがあり、これらが一斉に開花する時期には、圧倒的な色彩の広がりが見られます。また、寿星桃や山桃(ロトウザクラ)、雲龍桃といった珍しい品種も含まれており、植物学的な観点からも非常に興味深いスポットです。
開園期間は例年4月1日から4月19日頃までの約1ヶ月間です。この期間中、10時から16時の間に訪れることで、日中の明るい光の中で鮮やかな桃の花を観察できます。品種によって開花時期がわずかに異なるため、4月上旬から下旬にかけて、訪れるタイミングによって異なる表情の桃の花を見ることができます。開園期間外でも入園は可能ですが、満開の桃の花を楽しむ場合は、必ず4月の開園期間中に訪問することが推奨されます。
園内では、世界中の桃の品種を観察しながら、春の風景を歩いて回ることができます。品種ごとの特徴を理解しながら、その形状や色の違いを比較するのは、非常に興味深い体験です。また、園内には案内スタッフや駐車場誘導員が配置される期間があり、安全に園内を散策できる体制が整えられています。自然の中で、植物の多様性に触れる時間は、日常を忘れる貴重なひとときとなります。
当施設は、福島県が誇る歴史ある温泉地「飯坂温泉」の近くに位置しています。観光の際には、周辺の温泉施設や旅館での滞在を組み合わせることが可能です。また、福島駅からアクセスしやすいエリアであるため、福島市内の他の観光スポットと合わせた周遊プランを立てることもできます。
園内は農園(畑)としての性質を持っているため、地面は舗装されていません。そのため、足元が不安定な場所があることを考慮し、歩きやすい履物を用意してください。また、支払いの際は、環境整備協力金として大人お一人様300円からの支払いが必要となります。支払いは現金での準備を推奨します。園内では、植物を保護するため、花や枝に触れないようマナーを守って散策してください。英語での案内については、看板等での対応状況を確認し、現地スタッフへの確認も検討してください。