
ガイド
市島邸は、新潟県新発田市にある歴史的な邸宅です。かつて北越屈指の豪農として栄えた市島家の邸宅であり、1962年(昭和37年)に表門、玄関、朔月閣、南山亭、松籟庵、水月庵、説教所など計十二棟一構が新潟県文化財に指定されました。敷地面積は約8,000坪、建物の延床面積は約600坪に及びます。建築様式は、明治初期の代表的な住宅建築として、簡素かつ優雅な作風を特徴としています。
市島家は、もともと兵庫県(丹波)にルーツを持ち、1598年(慶長3年)に新発田へ移封された際、加賀大聖寺から随従したのが始まりです。その後、福島潟の干拓事業などを通じて、地域を代表する大地主・豪農として発展しました。現在の本邸は、戊辰の役で旧水原の邸宅が焼失したため、七代目の市島徳次郎(静月)によって、現在の天王の地に造営されたものです。近代市島家の生活や文化を伝える貴重な資料が集められています。

最大の魅力は、広大な敷地に広がる回遊式の庭園「静月園」です。庭園内には広い池があり、その周囲を囲むように樹木が配置されています。また、庭園の各所には歌碑が建立されており、自然と文化が融合した景観を構成しています。建物自体も、明治初期の建築技術を示す重要な構造となっており、歴史的な価値の高い空間が広がっています。
市島邸は、季節ごとに異なる庭園の景観を楽しむことができます。庭園内の池を取り巻く樹木は、季節の変化を映し出す構造となっており、訪れる時期によって異なる表情を見せます。開館時間は午前10時から午後4時までとなっており、最終受付は閉館の30分前です。日中の明るい時間帯に訪れることで、庭園の広がりや建築の細部を確認することができます。

施設内では、近代市島家の生活や文化を学ぶための展示が行われています。リニューアルされた展示では、市島家の予算・決算関係書類、家政文書、写真、道具類などが展示されており、当時の生活文化を具体的に伝える資料として活用されています。また、施設の一部は貸館としても利用可能となっており、食堂や大広間などのスペースが用意されています。
市島邸は、新潟県新発田市の天王地区に位置しています。周辺には新発田市の歴史や文化に関連する施設が集まっており、車でのアクセスも容易です。駐車場も完備されており、観光の拠点として利用できます。

歴史的な建築物および庭園を鑑賞するため、歩きやすい靴での訪問を推奨します。庭園内は未舗装の部分や自然の地形があるため、足元にご注意ください。なお、施設内での詳細な利用ルールや、最新の英語対応、決済方法については、現地にて直接ご確認ください。