
ガイド
広島市現代美術館は、1989年に開館した、公立館としては国内初となる現代美術を専門とする美術館です。建築家・黒川紀章による設計が特徴で、古代ヨーロッパの広場や日本の伝統的な建築要素を融合させたポストモダン建築として知られています。自然豊かな比治山公園内に位置し、建物自体がアートピースとしての役割を果たしています。2023年にはリニューアルオープンを迎え、多目的スペースやカフェ、照明のLED化、エレベーターの増設など、現代の公共施設としての機能が強化されました。
本館は、1980年に広島市が策定した比治山芸術公園基本計画に基づき、自然景観との調和を図るために設計されました。建物の総床面積の60%以上が地下に埋められており、地形に溶け込むような構造となっています。素材には自然石、タイル、アルミが用いられ、過去から未来への文明の発展を表現しています。また、開館以来、市民参加型の公募展や、若手作家の支援を目的としたプログラムを継続的に実施しており、現代美術の普及と育成に貢献してきました。
館内には、ヘンリー・ムーアやフェルナンド・ボテロ、アンディ・ウォーホル、草間彌生といった世界的に著名なアーティストの作品を含む、多彩なコレクションが展示されています。展示室のほか、ミュージアムショップ、カフェ、ライブラリーコーナー、ビデオコーナーなどが整備されており、展示作品以外の文化的な空間も充実しています。また、建築家・黒川紀章による設計思想に基づいた、アプローチプラザや三角屋根などの建築構造そのものも、本館の重要な要素です。
美術館が位置する比治山公園内では、四季折々の風景を見ることができます。春の桜や、その他の季節の自然景観とともに、美術館へと続く道すがら、変化する自然を感じることができます。開館時間は10:00から17:00までとなっており、日中の明るい時間帯に、建築と自然の調和を観察するのが適しています。5月3日などの特定日には、19:00まで開館している場合があるため、事前に確認が必要です。
展示鑑賞のほか、館内にはミュージアムショップ「339」や、休憩に利用できるカフェが併設されています。また、映像作品の上映プログラムなどのイベントも実施されており、静止した作品だけでなく、動的なアート体験も提供されています。リニューアルされた多目的スペースやスタジオでは、アートに関連する様々な活動が行われています。
美術館は比治山公園内に位置しており、周辺には広島市立まんが図書館などの文化施設も存在します。公園内には、約120台収容可能な駐車場があり、車での訪問も可能です。また、広島市内の主要エリア(紙屋町や八丁堀など)からも路面電車やバスでアクセスしやすく、観光の合間に立ち寄りやすい立地にあります。
美術館内では、作品保護のため、撮影の可否や制限エリアについて確認が必要です。服装については、特に制限はありませんが、公園内の移動や館内の移動に配慮した歩きやすい靴が適しています。支払い方法については、カフェやショップでの利用を含め、現金やクレジットカード、交通系ICカードの利用状況を事前に確認してください。また、車椅子やベビーカーでの来館については、エレベーターや多目的トイレが整備されていますが、駐車場の利用については事前に問い合わせが推奨されます。