
ガイド
広島城は、安土桃山時代から江戸時代にかけて築かれた、日本の歴史的な平城です。「鯉城(りじょう)」という別名を持ち、その名は広島東洋カープの由来の一つとしても知られています。1945年の原子爆弾投下により一度は天守を含む城郭建築が倒壊しましたが、1958年に天守閣が再建されました。現在は、広島の歴史、民俗、自然史を伝える博物館としての役割を担っています。
広島城の歴史は、1589年に毛利輝元が太田川のデルタ地帯に築城したことから始まります。当初は非常に規模の大きな城郭であり、江戸時代には広島藩の拠点として発展しました。江戸時代中期には、福島正則による改築が行われ、内堀、中堀、外堀を備えた広大な城郭となりました。近代には、日清戦争時に本丸が大本営として使用されるなど、軍都広島の中心としての側面も持ちました。戦後、原子爆弾の影響で多くの遺構が失われましたが、現在の天守閣や二の丸の建物は、復元された歴史的な姿を今に伝えています。

天守閣の内部は、1階から3階までが常設展示となっており、広島城の成立や城下町の暮らし、甲冑、刀剣などの展示が行われています。4階は企画展示、5階は展望室となっており、最上階からは広島市内の景色を眺めることができます。また、城の周囲には美しい石垣や堀が巡らされており、復元された城郭建築の構造を確認できる場所となっています。二の丸エリアでは、歴史的な展示やイベントが行われることもあります。
天守閣の開館時間は、季節によって異なります。3月から11月までは9:00から18:00まで、12月から2月までは9:00から17:00までとなっています。入館は閉館の30分前まで可能です。また、夜間のイベントとして「KAGURA夜市」のような催しが行われることもあり、夜の時間帯に歴史的な空間を楽しむことができます。

天守閣内での歴史展示の鑑賞に加え、広島の歴史や文化をテーマにした企画展示を楽しむことができます。また、周辺のエリアでは、日本の伝統的な芸能である「神楽(かぐら)」のパフォーマンスが行われることもあり、広島の文化に直接触れる機会があります。城内の散策を通じて、かつての城下町の構造や、復元された建築様式を視覚的に理解することができます。
広島城の周辺には、歴史的な名所が点在しています。例えば、広島藩の初代藩主・浅野長晟が築いた大名庭園である「縮景園」があります。また、広島のソウルフードである広島風お好み焼きが集まる「お好み村」も近くにあり、歴史探訪とあわせて食文化を楽しむことができます。

城内は広範囲にわたるため、歩きやすい靴での訪問を推奨します。天守閣内での展示鑑賞の際は、周囲の観覧者に配慮した行動が必要です。天守閣の入場には、一般の方は370円、高校生相当や65歳以上の方は180円の料金が必要です。中学生以下は無料となっています。また、天守閣は年末年始(12月29日〜31日)は休館となるため、訪問前にスケジュールを確認してください。