
ガイド
東後畑棚田(Higashigohata Tanada)は、山口県長門市の油谷地区に位置する、日本海に面した美しい棚田です。1999年に農林水産省による「日本の棚田百選」に選定されました。通常の棚田は山間部に位置することが多いですが、この東後畑地区は半島部分の丘陵地が海岸近くまで迫っているため、眼下に広がる日本海と棚田が一体となった独特の景観を持っています。海と田んぼが隣り合う、非常に珍しいロケーションです。
この地域では、古くから水資源の確保が重要な課題でした。棚田の灌漑には「深田ため池」などの貴重な水源が利用されており、地域の農業を支えてきました。また、この地では棚田米のブランド化として「楊貴妃の夢」の生産や、但馬牛の導入による酪農の推進など、伝統的な景観を守りながら新しい農業形態を取り入れる取り組みが行われています。和牛の放牧による土壌改良など、自然環境と調和した持続可能な農業が行われていることも、この地の文化的な特徴です。

最大の見どころは、夕刻に日本海へと沈む夕日と、その後に現れる「漁火(いさりび)」です。5月中旬から8月上旬にかけて、夜の海に浮かぶ無数の漁火が、棚田の風景とともに幻想的な光景を作り出します。また、春から夏にかけての水の入った棚田の風景も、季節ごとに異なる表情を見せます。写真家や観光客が訪れる、山口県屈指のフォトスポットです。
季節によって、最も美しい景観を楽しむタイミングが異なります。

東後畑棚田では、自然の造形美を観察することや、風景写真の撮影が主な楽しみ方となります。特に夜間の漁火は、自然と人の営みが融合した独特の光景として知られています。周辺の自然環境では、水路やため池を通じて多様な動植物の生態系も観察することができます。
長門市には、他にも多くの魅力的な観光スポットがあります。有名な「元乃隅神社」や、金子みすゞゆかりの地としても知られるエリアが近隣にあり、ドライブコースの一部として組み込むことができます。また、日本海の海岸線に沿ったドライブも、美しい景観とともに楽しむことができます。

東後畑棚田を訪れる際は、以下の点に留意してください。