
ガイド
花見山公園は、福島県福島市に位置する、まさに「桃源郷」と称される美しい公園です。写真家の故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と称賛したことでも知られ、春にはウメ、レンギョウ、トウカイザクラ、ボケ、ソメイヨシノ、ハナモモといった多様な花々が、競い合うように一斉に咲き誇ります。この美しい景観は、長年にわたり花卉園芸(かきえんげい)に携わってきた阿部家によって守られ、育まれてきました。
この地の歴史は、かつての養蚕業から始まりました。昭和初期の経済状況の変化を受け、現在の所有者である阿部家は、山を切り拓いて花木栽培へと転換しました。二代目園主の阿部一郎氏は、自らの人生を花とともに歩み、多くの人々を癒やすことを願い、1959年にこの場所を「花見山公園」と命名して無料開放しました。現在も、その「花を愛する心」を受け継ぐ家族によって、大切に整備・運営されています。

最大の魅力は、季節ごとに表情を変える色とりどりの花々です。特に春の盛りには、山全体が淡いピンク色に染まる幻想的な景色を楽しむことができます。また、山頂からは福島市街地の風景が眼下に広がり、天気の良い日には遠くに雪を頂いた吾妻連峰や安達太良連峰、吾妻小富士を望むことができます。春には、花とのコントラストが美しい「鯉のぼり」が掲げられる光景も見どころの一つです。
春(3月下旬〜4月下旬)が最も華やかなシーズンであり、多くの種類の花が同時に咲くため、訪れる時期によって異なる花を楽しむことができます。また、冬季にはロウバイが咲き、春の訪れを告げます。天候に恵まれた日には、山頂からの眺望が非常に素晴らしく、遠くの山々を眺めながらの散策がおすすめです。

花見山公園では、自然の中でのウォーキングを楽しむことができます。また、ボランティアガイド「ふくしま花案内人」によるガイド活動も行われており、園内各所や観光案内所(ログハウス)にて、花の説明やおすすめのビューポイントを案内してもらうことができます。自然の息吹を感じながら、ゆっくりと歩いて景色を楽しむのが理想的な過ごし方です。
花見山公園の周辺は、花卉園芸(花木栽培)を行う農家が集まる集落となっています。春には、山全体だけでなく周辺の農家の畑も含めて、地域一帯が美しい花の色に染まる景観が広がっています。
園内は丘陵地であり、散策路を歩くスタイルとなります。歩きやすい靴での訪問をおすすめします。また、以下の点にご注意ください。