
ガイド
五色沼は、福島県北塩原村の磐梯山北側に位置する、大小30余りの小湖沼群を指します。磐梯朝日国立公園内に指定されており、火山活動によって形成された独特の景観を有しています。最大の特徴は、湖沼ごとに異なる色彩です。流入する火山性の水質や、水中の植物、藻などの影響により、緑、赤、青といった多様な色合いが見られます。この色彩の豊かさが、五色沼の名称の由来となっています。
五色沼の成り立ちには、1888年(明治21年)7月15日に発生した磐梯山の噴火が深く関わっています。この噴火に伴い、磐梯山の北側である小磐梯で山体崩壊が発生しました。この際、岩屑(がんせつ)なだれが川をせき止めたことにより、数百の湖沼が形成されました。かつては荒れた地域であった場所ですが、遠藤現夢が私財を投じて植林を開始したことで、現在の観光地としての基礎が築かれました。現在は、自然環境を活かした観光地として発展しています。

五色沼には、自然の色彩を観察できる複数の湖沼が存在します。代表的なものとして、コバルトブルーの色合いが見られる「瑠璃沼」、磐梯山の眺望が良好な「毘沙門沼」、そして水中植物が模様を描く「弁天沼」などが挙げられます。これらを含む自然探勝路(トレッキングコース)では、歩を進めるごとに変化する湖沼の色や、周囲の自然環境を楽しむことができます。
五色沼は年間を通じて自然を楽しむことができますが、季節によって風景の表情が変化します。整備された自然探勝路は、日中の利用が想定されています。周囲の植生の変化とともに、湖沼の色合いがどのように見えるか、時間帯や季節による光の当たり方の違いに注目して散策することが可能です。自然散策路として整備されているため、日中の明るい時間帯の利用が一般的です。

主なアクティビティは、整備された自然探勝路を用いたトレッキングです。五色沼入口から出発し、毘沙門沼、赤沼、深泥沼、竜沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼、柳沼と続くコース(全行程 約4km)を歩くことができます。所要時間は徒歩で約1時間半程度であり、自然の色彩を観察しながらのウォーキングが可能です。コースは整備されていますが、自然の中を歩くため、地形の変化に合わせた歩行が求められます。
五色沼周辺は「裏磐梯高原」として開発されており、多くの観光施設が集まっています。近隣には、磐梯山噴火記念館、諸橋近代美術館、温泉施設であるラビスパ裏磐利、さらには裏磐梯スキー場や裏磐梯猫魔スキー場などのレジャー施設が立地しています。また、桧原湖などの他の湖沼群も周辺に点在しており、自然豊かなエリアとなっています。

自然探勝路を歩く際は、歩きやすい靴や服装が必要です。散策路は整備されていますが、自然環境の中であるため、天候の変化に備えた服装や持ち物を用意してください。駐車場は五色沼入口および裏磐梯高原駅のバス停付近に整備されています。自然保護のため、ゴミの持ち帰りや植物・環境への配慮が求められます。