
ガイド
臥龍桜は、岐阜県高山市一之宮町にある、樹齢1100年を超えると言われるエドヒガンザクラの一本桜です。その名の通り、龍が地面に伏しているような独特の樹形をしており、国の天然記念物にも指定されています。かつては「大幢寺の大桜」と呼ばれていましたが、昭和7年に現在の名称となりました。現在は、桜の周囲が整備された「臥龍公園」として、多くの観光客に親しまれています。
この桜の歴史は非常に古く、天正年間(1573年〜1592年)には、この地を治めていた三木國綱が、大桜の根元に葬られたという伝承が残っています。江戸時代には、旅の僧である円空がこの桜を見て詠んだとされる歌も残されており、古くから人々に愛されてきました。
歴史の中で、伊勢湾台風(1959年)や台風19号(1970年)による被害を受け、大きな枝が折れるなどの困難もありました。しかし、約20年にわたる樹勢回復・改善事業を経て、現在の力強い姿を取り戻しています。現在は、地域の文化や歴史を象徴する存在として、大切に保護されています。
最大の魅力は、地面に接した太い枝から新たな根を張り、まるで龍が這っているかのようなダイナミックな景観です。幹の周囲は約7.3m、枝の広がりは東西20m、南北30mに及び、その圧倒的な存在感は見る者を惹きつけます。
また、毎年4月中旬から約3週間開催される「桜まつり」では、公園内に屋台村が設置されます。手打ちそば、中華そば、うどん、みだらしだんごなどの食事が楽しめ、地元の特産品を味わいながらお花見を満喫できます。
ベストシーズンは4月です。毎年4月中旬頃に開催される桜まつりの期間に合わせて訪れるのが最もおすすめです。夜間は、桜自体にライトアップはありませんが、公園内に設置された「ぼんぼり」の明かりによって、昼間とは異なる趣のある夜桜の姿を見ることができます。
桜まつりの期間中には、ここでしか手に入らない特別な体験が用意されています。例えば、位山の水で仕込んだ限定の「清酒臥龍桜」は、年間2000本限定の希少な品です。このお酒のラベルは、毎年「臥龍桜日本画大賞展」の審査員を務める画家によって描き下ろされており、芸術と食を楽しむことができます。また、公園内では日本画の特別展が行われることもあり、文化的な体験も可能です。
徒歩圏内には、飛騨一宮の水無神社があります。歴史的な景観が広がるエリアであり、桜とともに周辺の神社仏閣を巡るのも、高山市の文化を深く知る上で良いルートとなります。
公園内は自然豊かな環境ですので、歩きやすい靴での訪問をおすすめします。また、以下のルールやマナーを遵守してください。