
ガイド
叡智の杜(苔の里)は、石川県小松市日用町に位置する、日本の豊かな自然と文化を継承するためのプロジェクト拠点です。ここは、単なる観光地ではなく、持続可能な社会について探求し、自然と共生する日本の伝統的な暮らしを学ぶことができる場所です。48種類もの多様な苔が織りなす美しい庭園、銘木として知られる「日用杉」の林、そして日本の美しい村景観を象徴する古民家が、訪れる人々を静かな感動で包み込みます。
この地域は、古くから林業が盛んで、代々「日用杉」が育てられてきました。自然と共に生きる文化は、日本の原点とも言える大切な遺産です。現在は、地域の景観を次世代へ引き継ぐため、住民組織である「日用苔の里整備推進協議会」を中心に、国内外の人々が叡智を持ち寄る「叡智の杜プロジェクト」が進められています。美しい日本のむら景観百選にも選ばれたこの地は、自然と人間がどのように調和して生きてきたかを示す生きた教材でもあります。

最大の魅力は、杉の美林に囲まれた多様な苔庭です。日向、半日蔭、日陰といった環境ごとに異なる表情を見せる苔の姿は、まさに自然の芸術です。また、日本遺産にも認定されている石垣や、歴史を感じさせる古民家、そして初夏にはホタルが舞う小川など、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。古民家を改修した「Wisdom House(ウィズダムハウス)」では、日本の伝統的な建築様式に触れることも可能です。
四季を通じて異なる魅力がありますが、季節ごとに訪れるべき理由は異なります。春には野山の芽吹きと山菜の恵みを、夏には杉木立による涼やかな環境とホタルの舞いを楽しむことができます。秋には収穫の季節とともに動物たちの姿が見られ、冬には雪景色が静寂な美しさを際立たせます。午前中の澄んだ空気の中で散策すると、より一層、苔の瑞々しい表情を楽しむことができるでしょう。

ここでは、自然や生活文化についての解説を受けながらの散策が可能です。特に、ガイドによる解説付きのツアー(要事前予約)では、自然と共生する日本の知恵を深く学ぶことができます。また、古民家を改修した交流施設「Wisdom House」では、国際交流や各種会議、さらには結婚式のロケなど、特別な体験の場としても活用されています。自然の音に耳を傾け、静かに自分自身と向き合う時間を過ごすことができます。
周辺には、加賀温泉郷の粟津温泉が位置しており、観光の合間に温泉を楽しむことができます。また、小松空港やJR小松駅からもアクセスしやすく、石川県内の他の観光スポットへの移動もスムーズです。周辺の里山風景を含め、ドライブコースとしても非常に魅力的なエリアです。
自然豊かな環境を保護するため、園内での飲食や喫煙、三脚やドローンを使用した撮影は禁止されています。また、苔を守るため、指定されたエリア以外への立ち入りは厳禁です。散策の際は、足元が濡れている場合や未舗装の場所もあるため、歩きやすい靴での訪問をおすすめします。なお、団体での訪問やガイドを希望する場合は、事前に公式サイト等を通じての予約が必要です。