ガイド
越後松之山「森の学校」キョロロ(十日町市立里山科学館)は、新潟県十日町市の豊かな自然環境を「フィールドミュージアム」として活用しているユニークな施設です。単なる展示を見るだけでなく、生き物が暮らす里山の生態系を「知り、保全し、伝える」ことを目的としています。登録博物館としての役割も担っており、自然観察や生物多様性の学習、SDGs(持続可能な開発目標)に関連した探究学習の場としても非常に価値の高いスポットです。
この地域は、農林水産省認定の「つなぐ棚田遺産」が数多く存在する、日本の原風景が残るエリアです。美しい棚田とブナ林が織りなす景観は、古くから人々の暮らしと密接に関わってきました。キョロロでは、こうした棚田や地すべり、豪雪といった自然環境と共に生きてきた歴史や、自然の恵みを受け継ぐ文化を、科学的な視点と地域の歴史の両面から伝えています。
館内では、常設展や企画展を通じて、里山の自然や生物多様性について学ぶことができます。特に、地域の特色である「棚田とブナ林」をテーマにした展示や、地すべりと自然環境の関係性を学ぶことができる展示は、この地ならではの見どころです。また、大地の芸術祭の作品展示が行われることもあり、自然とアートが融合した空間を楽しむことができます。さらに、オンラインミュージアムも展開されており、自宅からでも里山の知見に触れることが可能です。
季節ごとに異なる自然の表情を楽しむことができます。春から夏にかけては、棚田やブナ林の豊かな緑や、生き物の観察、季節の企画展がおすすめです。冬には、スノーシュー体験などのプログラムが用意されることもあり、雪国ならではの自然体験が可能です。季節ごとのイベントや企画展の詳細は、時期によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
キョロロでは、五感を使って自然に触れる多彩なプログラムが用意されています。生き物の観察や標本づくり、スノーシュー体験など、季節に応じた体験型アクティビティが充実しています。また、博物館登録を記念した「自然観察会」のような、学芸員と共に生き物を採集・記録する教育的なプログラムも実施されており、自然への理解を深めることができます。
自然観察や屋外でのプログラムに参加する際は、動きやすく、季節に適した服装でお越しください。特に冬の体験プログラムに参加する場合は、防寒対策を万全にする必要があります。また、野鳥の観察や撮影に関しては、希少な野鳥の繁殖や生態系を守るため、厳格なルールやマナーが定められています。無断での入山や、繁殖地への干渉を避けるための配慮が求められます。