
ガイド
芦ノ湖遊覧船は、神奈川県箱根町に位置する芦ノ湖を巡る定期航路を運航しています。1920年に設立された箱根遊船株式会社を源流とし、1961年には日本初の双胴遊覧船が就航した歴史を持ちます。現在は、2024年2月に就航した「SORAKAZE」や、2025年12月に就航した「大茶会」といった最新の双胴船が導入されています。これらの船は2つの胴体で支えられているため、非常に優れた安定性を備えており、湖面を穏やかに進みます。特に展望デッキは360度の視界を確保しており、箱根の山々や富士山の壮大なパノラマを眺めることができます。
箱根遊船の歴史は、大正時代にまで遡ります。芦ノ湖は古くから交通の要所であり、江戸時代には箱根関所が置かれるなど、歴史的に重要な役割を果たしてきました。現在運航されている双胴船の技術は、この湖での安定した観光体験を実現するために進化してきました。特に最新の「大茶会」は、日本の「おもてなし」や「一期一会」の精神をコンセプトにしており、単なる移動手段ではなく、日本の伝統的な茶の文化を体験できる空間として設計されています。黄金に煌めく茶室をイメージした空間や、茶畑を想起させるエリアなど、船内を通じて日本の精神文化に触れることができます。
芦ノ湖のクルーズでは、船上から歴史的な景観を鑑賞できます。例えば、南側に位置する箱根関所跡港周辺からは、江戸時代の関所を再現した「箱根関所」の姿を望むことができます。また、天候に恵まれた日には、展望デッキから富士山をバックにした記念撮影が可能です。航路には、箱根神社や平和鳥居が見えるエリア、また箱根園周辺のレジャースポットなど、多様な景色が広がっています。また、毎月13日には「九頭龍神社参拝船」の運航が行われるなど、季節や日程に応じた特別な体験も用意されています。
芦ノ湖は季節ごとに異なる表情を見せます。春の芽吹き、夏の青い湖面、秋の紅葉、そして冬の澄んだ空気の中で見える富士山など、どの季節に訪れても異なる景観を楽しむことができます。特に、天候が安定しやすい日や、視界が開けた時間帯のクルーズは、富士山の全貌を拝める可能性が高まるため推奨されます。また、新船「大茶会」のコンセプトである「茶を巡る旅」を楽しむには、落ち着いた時間帯の乗船が適しています。
芦ノ湖遊覧船では、単なる景観鑑賞以上の体験が可能です。最新鋭の船内では、日本の茶文化をテーマにした空間での滞在ができます。例えば、「大茶会」には、畳席の「茶室 金風庵」や、丸窓から景色を眺められる「茶室 緑風庵」があり、船上で日本の伝統的な雰囲気を感じることができます。また、1日フリーチケットを利用すれば、お好きな港で途中下船をして、周辺の観光スポットへの散策拠点として活用することも可能です。これにより、湖上からの視点と陸上からの視点の両方から芦ノ湖を楽しむことができます。
各港周辺には、魅力的な観光スポットが点在しています。箱根関所跡港周辺には、歴史を学ぶことができる「箱根関所」や、ショッピングを楽しめる施設があります。元箱根港周辺には、歴史ある「箱根神社」や、現代日本画を展示する美術館があります。また、湖の中央に位置する箱根園港周辺には、レジャースポットが集まっており、周辺の自然を活かした観光が可能です。これらのエリアを巡ることで、芦ノ湖の魅力を多角的に理解することができます。
船内での快適な時間を過ごすために、以下の点にご注意ください。